ECコンサルティングという仕事。

私は、約10年間にわたり今の株式会社ByThinkという会社を立ち上げ、プレイングCEOとして従事してきました。

会社の立ち上げ当初のサービスは「ECコンサルタント」という仕事。

日本ではコンサルタントという名前が独り歩きをしているように思えて、一見すんごい人的な扱いを受けることが多くあります。

外資のコンサルティングファームは、ボスコンやアクセンチュア等、経営主体としたコンサルティング業務が多く存在していますが、ECコンサルタントという名前はある種、専門コンサルティング。EC(電子商取引)におけるコンサルティングです。

とはいえ、現在でも10年前でもこの手のコンサルタントで本当の価値を見出している人は正直見かけたことがありません。それっぽい言葉を並べてクライアントを混乱させる人が非常に多い(笑)のが現実ではないかなと。

それでもって自分は何の責任も取らないケースが非常に多いのです。

楽天株式会社の楽天市場事業が作った言葉

私はもともと楽天市場事業のECコンサルタントという肩書で従事していました。

入社当初はずぶの素人です。日本のEC化率の普及はまさしく楽天のビジネスモデルの到来にあります。

孫さんのADSLの普及に伴い、ITやデバイスの普及により一気に伸張したのが2005年辺りからでしょうか。私が2008年に入社し、その時の流通の昨年対比は約160%で右肩上がりでした。

その店舗様を支えるべく、ECコンサルタントという肩書を持った営業マンが数百店舗様の担当となり、売上向上につながる指標を示し、達成を共にするという文化が根付いてたんだと思います。

このビジネスモデルは今でも楽天の一番の強みだと思っています。

かつ、楽天出身者が優秀な理由の一つでもあると思っています。時代に伴い、できることではなくできるように考えることが備わっていないと時代の流れとECの拡大に追いついていけないのです。ルールは歴史に基づくものはないのです。

しかしながら、楽天出身者が一番勘違いをすることがあります。

それはビッグデータや成功事例を横展開できること。これは楽天の内部にいないと実現できないのです。

  • なぜ施策が成功し、この販売数に届いたのか?
  • なぜこの商品は売れなかったのか?
  • 売れるページの構成はどのような構成が一番いいのか?
  • ユーザーの行動属性はどのような傾向なのか?
  • 併売データの傾向はどうなのか?

すべて楽天がデータを保持しているから、結論出せることなのです。

逆に楽天内部を経験していないコンサルティングを行う会社は、この商品が売れているらしいで提案してきます。

「・・・らしい」の角度によって成功確率は雲泥の差で変わると思いませんか?

その商品が売れているかどうかは内部の人間しかわかりません。仮に内部の人間から聞いたとしても、どのような方法で販売を伸ばしたのかまでわかるはずもありません。情報をリークする人がいたとしても完全体ではないのです。

ECコンサルティングという仕事は、検証が非常に難しく実際にその商品を売った実績もなく、データも見た経験もない人が担当する確率が非常に高いのです。

優秀なコンサルタントはこういう人だと思う。

私が仮定するに、ECコンサルティングの仕事には様々な形があると考えています。

各業務を細分化し、それぞれに特化したコンサルティング業務を行うケース。全体のプロジェクトをマネージするケース。

そうなってくると、外部のECコンサルタントという仕事は、データを使えない=各専門性をもった会社になるのです。

 ●サイト制作会社

→多数のサイトを制作する中で、CVの高いLPを制作する。サイト構成をデザインする。

 ●システム会社

→ECサイトのバックオフィスを最適化するための構築経験がある会社(EC-CUBE系の構築が好ましい)

 ●広告運用会社

→この広告の運用でCVが○○%出た、このサイトでリマーケ入れて全体アクセスが○○%増加してCVRが一定だった等

 ●CRM会社

→ユーザーデータベースをもとにカスタマーリレーションをどのように施策していくか。

 ●物流

→サービスレベルを向上させるための同梱物やパッケージの提案等

但し、上記包括的にできる会社は私が思い当たる限り、優秀なプロジェクトマネージャー(以下、PM。)がいないと最適化できないのです。

上流の設計から出口戦略まで一貫して行えるPMが存在するか否かでその会社の明暗は分かれます。

そのPMがECコンサルティングという仕事に一番向いていると私は考えています。

しかし、PMが上記のすべての業務を把握しているかしていないかでも優秀さは天地の差ほど出てしまいますのでご注意ください。

コンサルティング依頼を出す前に質問してみましょう

コンサルティングを依頼する際に聞いたほうがいい質問があります。

  1. どこからどう見ても売れなさそうな商品を提示し、どのように売るかを聞いてみる。
  2. 目標とゴールを3か月、6ヵ月、1年で聞いてみる。
  3. ②を実現するための予算を聞いてみる。
  4. ②の目標とゴールに対してコストをかけずどのくらいの達成率になるか聞いてみる。
  5. 予算の配分を聞いてみる。
  6. 1年、2年、3年~10年の商品の賞味期限を聞いてみる。
  7. 新規顧客とリピートの比率推移を聞いてみる。

これを5つ以上答えることが出来れば、合格だと思います。

結果が出る出ないは、企業努力もあります。そのためやってみる精神であることが前提にはなりますが、質問に対してまっとうな回答が得られることができるのであればその方に一度委ねてみてもいいのではないでしょうか?

最後に一点、目標値とコンサルティング費用の比率がおかしくないか確認することは忘れないでください。

価値があるにせよ、目標達成したのに、コンサルティング費用で誰が儲かっているかわからない現象になるケースが非常に多く見受けられます。それを防ぐために確認必須といえるでしょう。

いいコンサルの中には、売上報酬という会社もあるでしょう。

ただし、クライアントの原価率をわかってながらも自分の利益を最重視するコンサルタントはやめたほうがいいです。

コンサルという仕事はやめました。

弊社ではコンサルティングのみの仕事はお受けしておりません。

サービスの一環としてアドバイス程度に行うという点と、別のサービスに付随してその要素を100%取り入れます。

かつ、自分が実践して成功したパターンとある種の楽天時代や自分の経験則、歴史から得たユーザーの行動属性に基づき時代の変化を加えた要素を取り入れ角度を上げた状態で提案をしています。

サイト制作に関しても、すべてオリジナリティとリソースを考慮したり、商品企画/開発のところまで介入します。

もちろんクライアント様のご要望あればですが。

コンサルタントという仕事ではなく、あくまでもその商品とマーケットニーズに向き合うことから始め、ゴールに必要な要素を穴埋め(差分を埋める)をモットーに弊社のサービスは展開しています。

ECやWebなどでお困りごとがございましたら、無料相談もお受けしておりますのでお気軽にお問合せください。

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