楽天とAmazonのデータベースから見る大きな違い

2014 | 07.10 / E-Commerce |

楽天とAmazonはビジネスモデルは違うものの、売れ方やインターフェイスが全く異なっています。

それは、ある面データベースの構築方法も挙げられますし、方向性の問題でしょう。

本日は詳しく大きな違いをお知らせします。

 

●楽天の方向性

楽天が提唱する、「shopping is entertainment」や「Empowerment」を前提としています。

それは楽市楽座から来ている社名からも読み取れる様に地域活性化を背景とした雇用の創出とも言えます。

なので、一つのプラットホームの中で店舗様が成功する→その成功事例を横展開し共有する→人とのコミュニケーションを生み、共感するなど一貫したコミュニケーションを形成しています。

なので、店舗努力×コンサルティング力で売上を挙げなければ楽天の収益にはなりません。

 

●その背景から生まれたデータベース

楽天は、店舗の売上を管理すべく店舗URLというフラグで管理しています。

縦軸はURL、横軸は売上といった感じです。いわば、店舗IDのデータベースが主体となっています。

 

●Amazonのデータベース

Amazonは楽天と反し、商品IDをデータベースとして管理をしています。

なので、インターフェイスを見ても単一ページの中に、その商品を扱っている店舗が並ぶというUIになっています。

その商品IDに紐づいた、レコメンドエンジンがアップセル・クロスセルの役目を果たし、顧客は目的の商品にいち早くたどり着く事が出来ます。

 

●楽天とAmazonの商品数

月間のユニークユーザー数は楽天の3,860万人に比べ、Amazon4,483万人

商品点数に関しては、楽天は店舗単位での出店の為、重複商品が発生し延べ点数が1億点、Amazonは重複無しで5,000万点もの商品をかまえる。

 

●楽天とAmazonの今後

楽天市場

大手ショップ×ロイヤルカスタマーによる売上構成から脱却できず、2:8法則が足かせに。

※楽天会員構成比(D / P / G会員で流通総額の8割を占め、上位50店舗の売上シェアは6〜8割)

Yahooのオープン化により、大手ショップの複数出店化(自社構築)が進めば売上分散の為、流通は下がる傾向にくるのではないかと。

 

Amazon

型番製品を中心に検索エンジンとレコメンドで売上を堅調に伸張。サービスの拡充とプライム課金により課金ビジネス化。ロングテールの売上構成のため、市場依存性はきわめて低いため、サービスの強化×テール商品強化(商品IDの網羅)により大きく伸張する可能性が有ると考えています。

 

●まとめ

もちろん、今後の戦略は見物ですが、大きな変革を起こさない限り今迄のやり方で大きく仕掛け巨大化したモールは大きいが重たいのも事実。Amazonの勝利が見える気もしますが。